2009年03月03日

幻の呉海軍水道制水弁

DSC00421.JPG

希少で貴重でレアで珍しい蓋をご紹介しよう。

ご覧の「錨マーク入り」の蓋。

すなわち旧帝国海軍時代に設置された蓋である。

昭和一桁くらいのものではないかと勝手に推測している。

直径は20センチほど。

制水弁、は読めるのだが、左下の部分がつぶれて判読不能になっている

呉?かとも思うのだが、いまだによく分からない。

呉は海軍の町だったからこんなのがあっても当たり前、とも思えるが

呉を対象に今までの調査で発見した唯一の海軍蓋である。

10年歩いてこれ一枚である。貴重である。

呉市以外の全国でも海軍蓋には出会っていないので、自分にとっては

出会ったのは全国でこれ一枚という海軍蓋である。希少である。

関東で蓋追っかけをしている知り合いは優秀な捜索能力があるのか

「あそこで海軍蓋、ここで陸軍蓋を見つけました!」

などと連絡が入るのだが、こっちはさっぱり。

広島市では蓋の探索率100パーセントだが、結果、軍蓋は一枚も無し。

軍港だった大竹でも見つけられず。

そもそもそれなりの軍施設があった場所でないと存在していない。

土地柄もあるので、無いものはいくら探しても無いのである。

ここで、錨マークのアップをどうぞ。

DSC00422.JPG

別に軍隊モノに特別こだわりがある訳ではないのだが、

日本の近代上水道が主に軍(すなわち国家)主導で整備され始めて

いった歴史を考えると、海軍マーク、すなわち日本では蓋の歴史

初期の物件。果てしなくアダムとイブに近い存在である。

いや、生きた化石かも。レアだ。

昔は呉市にふんだんにあったのかもしれないが、今では見つからない。

発見場所はというと、「メロンパン」という有名なパン屋の少し南の

国道31号線の歩道と車道境界のところ。

その日、2001年、9月25日、午後4時44分。

パン屋でメロンパンを買って、電車に乗ろうと駅に向かっていて

ふと下を見たらこれがあって、錨マークだ珍しい…と衝撃的だった。

こんな場所でよく生き残っていたなぁ…とビックリ。

ここまで書いて悲しいお知らせなのだが、この蓋、今は無いのである。

数年前、テレビのロケで呉に海軍ふたがあるので行きましょう!と

車を飛ばしていったら、なくなっている。あれぇ。

なんと、あった場所が休山トンネルの出入り口になっていたのである。

スイマセン、無くなってました…。事前のロケハンは大切である…。

なのでこの蓋は「絶滅種」当然、ホネすら残っていないのである。

戦前からの念願のトンネル開通の影で、戦前からこの地で頑張っていた

蓋が一枚、誰にも気付かれることなくひっそりと姿を消したのである。

合掌。



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by都市考現学研究所
posted by 街角探検家 at 01:32| 広島 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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